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1話：覚醒

少年が目を覚ますと、そこは廃屋で、自分が誰なのかさえ思い出せないが、旅行者であるらしいことのみが認識された。そんな彼は、襲撃者の手から逃れようと廃屋から脱出を試みるが、銃を携えた仮面の少女が忍び寄る。

2話：訓練

少年はただ生き延びたいという本能だけでナイフを振るう。すると、少女の仮面が割れて床に落ちる。そこで彼の意識は途切れる。再び廃屋で目を覚ました少年の傍らには、あの少女・アインが佇んでいた。

3話：実践

「決められたコースでも、君が望み、努力する限りどこまでだって加速していける」というクロウディアの言葉。ただ組織の奴隷のように生きていくしかないと思っていたツヴァイだが、その言葉に希望を見い出す。

4話：暗殺

少女が疲れた顔をした少年を連れ回す、というありふれた光景。ところが、この2人は暗殺者なのだ。ウォレス大尉を始末したことで、正式にインフェルノの一員となったツヴァイはアインと共に任務に当たっていた。

5話：刹那

ファントムという牙によって、敵対組織をのみ込んでいくインフェルノ。次の獲物はストーンファミリーが仕切る縄張り、メラニースクウェアだった。石頭トニーといわれるボスのトニー・ストーンは昔気質のマフィアだ。

6話：大火

家族を奪われたトニーは復讐のため、インフェルノの特殊性を突く策に出る。インフェルノは数々の犯罪組織の幹部による組織であり、各組織のボスの意向に逆らった越権的な同盟関係によって成り立っているのだった。

7話：過去

銃声が響き記者が倒れた。少年は仮面の少女と対峙。廃墟のビルに身を隠すが、目の前には銃口が現れる…。夢を見ていたツヴァイはアインに起こされた。一方、クロウディアはヤクザ・梧桐組に貸しを作ろうとしていた。

8話：急変

梧桐組の援護任務をするその直前、ツヴァイはクロウディアの護衛を命じられた。アインだけでは荷が重いと、彼は任務解除を進言。しかし、クロウディアはそれ以上に大事な用があると、彼に赤いパスポートを手渡す。

9話：名前

記憶が戻った玲二。望めば日本に帰ることもできたが、彼は負傷したアインを置いていくことはできなかった。彼女には生きてもらいたいと願う。裏切り者のサイスに加担したため、アインは追われる身となっていた。

10話：終幕

玲二は「殺し屋でも人形でもなく、君が君として生きていくための名前」と言い、アインにエレンと名付けた。そして、2人で遠くへ行くはずだった。だが、玲二はインフェルノの手に、エレンはサイスの手に落ちる。

11話：襲名

偶然にも、玲二はインフェルノのファントムが手を下した暗殺現場を目撃。その代償は余りにも大きく、過去を奪われ、暗殺者として訓練される。サイス・マスターの思惑通り、玲二は暗殺者としての道を駆け抜ける。

12話：亡霊

不可解な暗殺事件が続発する。前年だけで、20人以上の大物が犠牲となり全米の暗黒街に戦慄を与えていた。一連の暗殺はインフェルノのファントム・ツヴァイ、つまり玲二の手によるものだったのだ。

13話：偽装

インフェルノ加盟を控えた梧桐組との取引が目前に迫っていた。全てはクロウディアの目論見通りかに思われたが、舞台は壊される。玲二を伴い現場に向かったクロウディアは、想定外のことに直面する。

14話：監視

玲二は幹部会で「キャルを自分の助手として育てる」と宣言。それは、ワイズメルからキャルを守るための芝居だった。ひたすら暗殺を続けている玲二は、キャルに同じ道を歩ませたいとは微塵も思っていないのだが…・。

15話：再会

梧桐組の室戸は、玲二が目を離した隙に殺された。殺害現場からある女が足早に立ち去る。一瞬だけ見えたその顔はエレンに似ていた。玲二は「そんなはずはない」と思うが、体は驚きで固まってしまう。

16話：告白

エレンの幻影に悩まされつつも、玲二はワイズメルの懐刀、ランディ・ウェーバーによる梧桐の狙撃を阻止した。これで梧桐を狙う者はいないはずだった。だが安堵した彼の耳に、聞こえるはずのない2発目の銃声が轟く。

17話：真相

玲二はキャルとの生活を通じて少しずつ感情を取り戻していた。彼はキャルと共に生きる道を選択する。そのためには、組織を辞めるか、逃げるしかない、と考えていた。そんな玲二はリズィに呼び出される。

18話：対決

梧桐組を狙った一連の事件は、クロウディアの裏切り行為によるものだったのか、と戸惑う玲二。そのクロウディアは行方をくらました。即座にマグワイヤから、クロウディアと部下・玲二の抹殺指令が下った。

19話：約束

キャルとの生活の中で、彼女の無邪気さに触れる玲二は、次第に人間らしさを取り戻していった。そして、2人はかけがえのない存在となる。そんななか、サイスがクロウディアへの復讐の機会をうかがい…。

20話：故郷

玲二はただ終わりだけを求め、全てを諦めた様子だった。そんな彼にエレンは、これまで自分を生かし続けていたものが何なのかを告白する。それは、命を助けられたあの日に発せられた玲二の言葉だった。

21話：憤怒

死んだと思い込んでいたキャルが、玲二の前に立っていた。自分を裏切った玲二に対する復讐だけを支えに、キャルはファントム・ドライへと変貌する。ドライが玲二を狩り立てたとしたら、戦いは不可避だ。

22話：激昂

エレンを礼拝堂に呼び出したキャル。2年間、自らを押し殺してインフェルノに飼われながらも、玲二を探しだす機会をうかがっていたのだ。キャルは彼を始末することだけを楽しみに生きてきたと、エレンに吐露する。

23話：決断

リズィの乱入により、キャルは素直に退いた。2年ぶりの再会だったが、玲二とリズィは懐かしさに浸っている場合ではなかった。リズィは玲二に、キャルを抑え切れなくなるのは時間の問題だと忠告するが…。

24話：対峙

キャルは美緒という切り札を握った。玲二には対決の場が決まるまで日本にとどまるようプレッシャーを懸ける。対決を避けるのは難しい状況となった。玲二はキャルの要求に従い、表面上はこれまで通りの生活を送る。

25話：決着

玲二が必死になって捜しても、エレンとキャルの行方は掴めなかった。焦る玲二のもとにキャルから解放された美緒から連絡が入る。彼女は何事もなかったかのようにエレンたちの居場所の手掛かりを伝える。

26話：江漣

玲二はドライと化したキャルと決着をつけた。始まりは、些細なことだった。しかし、絡まった因果の糸を解すことはできなかった。それでも、キャルは玲二に出会えて良かったと、彼の腕の中で安堵の笑みを浮かべる。