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1話：シャバノン村のレミ少年

大好きなバルブラン・ママと貧しくも楽しく暮らすレミは、出稼ぎに出た父・ジェロームとの再会を夢見ていた。だがジェロームは事故に遭い、逆に仕送りを求められたママは乳牛のルーセットまで売ってしまう。

2話：運命の子レミ

「レミは捨て子だった」というジェロームの言葉に、レミは自分の耳を疑った。そして「孤児院に行かせる」と言うジェロームに脅えるレミをママは優しく慰め、レミが家にやってきた経緯を語って聞かせる。

3話：レミの旅立ち

酒場でジェロームの話を聞いていた男はビタリスと名乗り、レミを自分に売れと言う。彼は動物たちとさすらう旅芸人だった。だが、ジェロームはレミを家に連れて帰り、レミは「僕は売られなかった」と喜ぶが…。

4話：レミ・前へ進め！

ママと別れ、ビタリス一座と共に山を越えていくレミ。サボと呼ばれる木靴を履いたレミは、慣れない山道で足に豆を作ってしまう。だが彼はその痛みと戦うことで、ママと別れた悲しさを忘れようとしていた。

5話：レミの初舞台

ユッセルの街に着いたレミは、ビタリスに新しい靴と洋服を買ってもらい有頂天になる。しかしビタリスは、せっかく買ったズボンの裾をハサミで切り落としてしまう。それは明日から始まる大道芸の衣装なのだった。

6話：レミと青空教室

本や地図のありがたさを語るビタリスに、レミは読み書きを教わりたいと請い、ビタリスの彫った文字板でアルファベットを覚え始める。そしてオーリャックの町に着いた一座は、雨のため宿屋の屋根裏部屋を借りた。

7話：ドレミファ、レミ

野宿の夜。ビタリスは月明かりの下で故郷イタリアの民謡を歌い、その美声に感動したレミはビタリスから歌やフルートを習い始める。オーブェルニュの村に着いた一座は、人気の演目「将軍の死」を上演し喝采を浴びた。

8話：迷子のレミ

フランスの港町・ボルドーに着いたビタリス一座。あまりの人の多さにレミは迷子になってしまい、カラスのジャンと呼ばれる風来坊に出会う。ジャンはレミのためにビタリスを捜そうとしてくれるが…。

9話：はじめての友だち、グレース

避寒地・ポーで、別荘を訪れている金持ち相手の興行は大成功を収めた。稼ぎを確かめると、3日に一度、誰かがお金の代わりにイギリスの乾菓子を入れていた。休みの日に散歩に出たレミは、その張本人を突き止める。

10話：思いがけない出来事

トゥールーズの街で興行を始めようとしたレミたちだが、警官に許可証の提示を求められる。慌てて許可を取りに役場に出向くビタリスだったが、翌日、改めて興行を開始すると、再び警官が現れ難癖をつけてきた。

11話：ビタリスの裁判

警官を殴った罪で裁判にかけられたビタリスは、法廷で自分の正当性を主張しようと意気込んでいた。だが裁判長は、ビタリスが偽りの名で出廷していたことを叱咤し、反論も許さず判決を言い渡してしまう。

12話：小さな座長・レミ

刑務所に収監されたビタリス。わずかなお金しかないレミは動物たちと出発。1斤8スーのパンを5スー分だけ売ってほしいと懇願するがパン屋は聞き入れてくれず、やむなく1斤を買ってしまい残金はわずかとなった。

13話：白鳥号との出会い

くよくよしていたら動物たちが心配すると空元気で一日に臨むレミ。公演の前に最後のお金でパンを食べ、無一文になってしまう。だが空腹に耐えかねたゼルビーノが肉泥棒を働き、レミたちは必死で逃げる羽目になる。

14話：白鳥号のレミ一座

フランス中を船で旅をしているミリガン夫人と息子のアーサー。足の悪いアーサーを喜ばせるためにと頼まれ、芸を演じたレミたちは大金をもらい、去ろうとする。だが、ミリガン夫人は船に泊まるよう申し出た。

15話：しあわせな船旅

白鳥号の面々とすっかり仲良くなったレミ。船は城塞都市・カルカソンヌに到着し、レミはアーサーたちと見物に出かける。しかし、車椅子のため行ける場所が限られているアーサーは、気分を害してしまう。

16話：夢に見た二人の母

ミリガン夫人をまぶしく感じるようになったレミは、彼女とバルブラン・ママが重なりドキドキしてしまう。そんなある日、アーサーの容態が急変し、執事のアランたちが町まで薬を取りにいくがなかなか帰ってこない。

17話：さようなら白鳥号

ついにビタリスが刑期を終えた。やがて訪れる別れの予感にアーサーは泣いてばかり。ミリガン夫人はレミさえ良ければこのままアーサーの兄として暮らしてほしいと言う。そしてレミとビタリスは感涙の再会を果たす。

18話：ふりむくなレミ

ビタリス一座は白鳥号と別れ再び旅を始めた。喜びを隠せない動物たちは、食事が貧しくなっても平気だった。だがレミだけは心のどこかに穴が開いたようで、気がつけばローヌ河に白鳥号の姿を探していた。

19話：猛吹雪の中で…

冬になる前にパリに着きたい一座は足早に移動を続ける。だが長い強制労働のせいで体調を崩したビタリスは興行中に咳き込んでしまい、ジョクリールとレミがその場を取り繕った。そして旅の途中、ある少女と出会う。

20話：レミと狼

猛吹雪に見舞われ、一座は木こり小屋で一晩を過ごすこととなった。狼を寄せつけないために火を絶やしてはならないと、ビタリスに言われ不寝番を務めるレミだったが、疲れから居眠りしてしまう。

21話：新しい生命の誕生

吹雪の行脚で弱ったジョクリールを救おうと村を探す一座は、少女・セシルに出会い、彼女の家で温かいもてなしを受けた。レミは、そこにいたジョゼットという牛に、かつて自分が飼っていたルーセットの面影を見る。

22話：名優ジョリクール

風邪が悪化したジョクリールのため、ビタリスは上等な宿を取り医者を呼ぶが回復しない。やがて雪も収まり、一座は町に出る。ビタリスたちは少なくなった出し物を、場所を変え何度も演じるが実入りは少なかった。

23話：素敵なお師匠さん

ついにパリに到着したビタリスとレミ。しかし、そこは暗い雲の垂れ込める重苦しい街だった。新たな一座をスタートさせるためビタリスは仕事を得ようとするが、当てにしていた親方・ディノは亡くなっていた。

24話：パリの親友マチヤ

ビタリスが仕事を探す間、レミはカピと芸をして少しでも稼ごうとするが、マチヤと名乗る少年がショバ代をよこせと迫る。最初は疎ましく思ったレミだが、腹を空かせていたマチヤにパンを分けたことで打ち解ける。

25話：ガロフォリ親方

レミをガロフォリに預けようと決めたビタリス。しかし不在のガロフォリを待つレミは、子供たちの不幸そうな様子に不安を覚える。そこにあのマチヤが現れ、「悪いことは言わない、すぐに帰るんだ」と忠告する。

26話：さらばわが息子よ

ついに宿賃も尽き、ビタリスとレミたちは夜の街を彷徨う。すでにビタリスの視力はほとんど失われ、レミもそのことに気づく。当てにしていたジャンティの石切場の門も閉じられ、猛吹雪が彼らを襲う。

27話：ビタリスの過去

レミは、パリ郊外で花農家を営むアキャン家で目を覚ます。隣の部屋には息を引き取ったビタリスの姿があった。吹雪の中でレミを守るように倒れたビタリス。「僕のお師匠さんが死んじゃった」とレミは泣き崩れた。

28話：リーズの思いやり

アキャン家の一員として、花の栽培を手伝うことになったレミとカピ。穏やかな日々のなか、ビタリスの死の悲しみは少しずつ癒やされていく。そんなある日、隣家のゲランからカピが畑の苗を荒らしたと責められる。

29話：しあわせの温室

大商いとなるアラセイトウが花をつけ、出荷したアキャンは家族全員にプレゼントを買って帰宅。その中にレミの革靴とカピのチョッキもあった。「自分の子には頼まれなくたって買ってくるさ」と言われレミは感激する。

30話：兄弟の輪

借金で建てた温室がひょうによって壊れてしまい、お金を貸した地主はアキャンが返金不能だと訴え、彼は投獄される。子供たちは親戚の家に引き取られることになるが、血のつながりのないレミまで引き取る余裕はない。

31話：ありがとうマチヤ

カピとの旅を決心したレミは、パリの刑務所に収監されたアキャンを訪ねた。そしてカピと2人になって初の芸を披露するレミだが、酔っ払いに絡まれてしまう。しかし、そこに懐かしいマチヤが現れ救ってくれた。

32話：すてきな思いつき

旅に出たレミとマチヤは、楽団が間に合わなくて困っている結婚式に遭遇。レミのハープと、マチヤのバイオリンで立派に代役を務めて大金を得た。レミは、故郷のシャバノン村のママに何かプレゼントを買おうと考える。

33話：とんでもない仲間

アレクシスと再会したいレミたちはサーカス団の馬車にこっそり乗り込む。しかし見つかったため逃げ出すが、1匹の猿がついてきた。猿に手を焼いていたサーカスの団長は、これ幸いと2人に押しつけてしまう。

34話：嵐！地下250メートル

負傷したアレクシスの代わりに働くことになったレミは、炭鉱の作業の大変さを知り、気のいい鉱夫たちと仲良くなる。その間、マチヤは町で興行して一稼ぎしようとするが、言うことを聞かないジョクリールに手を焼く。

35話：レミを救え！

川の水が流れ込んだ炭鉱は死者50名を越える大惨事となったが、レミやガスパールら5名は爆発と水を逃れて何とか生き延びていた。一方、ポールや所長の指示のもと救出活動が続けられるが、レミたちは見つからない。

36話：音楽の天才マチヤ

炭鉱を出発し、市の立つ町・クレルモンで興行を打つ2人。そこでマチヤは小さな少年からの質問攻めに自信を失くしてしまう。ちゃんとした教育を受けたいマチヤは、レミと隣町の音楽の先生・エスピナッスを訪ねた。

37話：ママへの贈り物

温泉場のモンドールなら儲けになると意気込む2人だが、商売敵も多くままならない。だが、風船で空を飛んでしまったジョクリールが大人気となり、レミはバルブラン・ママへ贈る牛を買うだけのお金を貯めた。

38話：バルブラン・ママ

ついに故郷・シャバノン村に帰ってきたレミは、バルブラン・ママと涙の再会を果たし、ユッセルで買った乳牛をプレゼントする。ママは、すっかりたくましくなったレミと彼の優しい心遣いに感動する。

39話：急げ！パリへ

本当の両親を知りたいレミは養父・ジェロームのもとへ向かう。マチヤは懐かしのパリに一刻も早く着きたいが、レミは「兄弟の輪」の誓いを果たすため、アキャン家のリーズのいるドルーズィーに立ち寄ることにした。

40話：レミはイギリス人！

パリで養父・ジェロームを捜すレミとマチヤ。マチヤはかつての仲間を頼るが、消息は掴めない。だが、レミはついに居場所を突き止め、ジェロームの帰りを待つが、帰ってきたジェロームは瀕死の重傷を負っていた。

41話：やっと会えたパパとママ

ジェロームの遺言に従い、ロンドンのガレー法律事務所を訪ねた2人。しかし、本当の両親がいる場所として連れられたのは貧民街で、そこで会わされたドリスコル夫妻はお世辞にも品のいい人物には見えなかった。

42話：ドリスコルの正体

ドリスコル夫妻が偽者と知ったレミたちは、本当の親の情報を得るまでだまされたふりを続ける。2人はロンドンの街でマチヤの昔の仲間に出会い、レミは自転車を借り、尾行していたドリスコルの手下を手玉に取る。

43話：ミリガン家の紋章

レミを人質に本当の親から身代金を取ろうと画策するドリスコル一味。一味の相談を聞いたレミたちは、レミの産着の紋章の存在を知り、深夜に探索してその紋章を入手。だがドリスコルに見つかり、とらわれてしまう。

44話：母と子を結ぶ糸

レミはドリスコル一味から逃げ出したが、マチヤが捕まってしまい、レミはボブに助けを求めた。同じ頃、フランスのサンカンタンでは、アキャン家から預けられたパンジャマンと白鳥号のミリガン夫人たちが出会う。

45話：遠ざかる母

テームズ川を小船でさかのぼり、ミリガン家の館を目指すレミたち。だが、ドリスコル一味の追っ手が近くまで迫っていた。激しい攻防となり、気を失い熱を出したマチヤを介抱するため、ボブは彼をホテルに連れて帰る。

46話：絶望の中で…

レミは再びドリスコルの手に落ちるが、すぐに一味は警察に逮捕された。喜ぶレミだったが、エイムズ警部はレミも犯罪に加担したと疑い尋問を繰り返す。また、ドリスコルもレミが自分の子供であるとうその供述をする。

47話：決死のダイビング

エイムズ警部と列車に乗って、少年刑務所に移送されるレミ。マチヤとボブは走行中の列車からレミに飛び降りさせる計画を立てる。そしてレミたちは見事に脱出を果たし、警察の非常線を突破しようとするが…。

48話：嵐の英仏海峡

一行は世話になったボブと別れ、ボブの友人・アンディの船で英仏海峡を渡るべく出港する。だが嵐が近づき海は大荒れ。おまけにアンディの助手を務めるホートンの愛想のなさに、マチヤは敵意をむき出しにする。

49話：二人の母

フランスに着いたレミとマチヤは、パンジャマンと再会。ミリガン夫人たちがバルブラン・ママのいるシャバノン村に向かったと聞き、すぐにでも行きたい2人だが旅費がない。そのため2人はリンゴ園で働き始める。

50話：はじめての言葉…レミ！

ミリガン夫人と一足違いでシャバノン村に着いたレミとマチヤは、バルブラン・ママと再会した。2人は乳牛のルーセットの出産に立ち会ってから、ミリガン夫人の向かったスイスのジュネーブを目指す。

51話：新たな旅立ち

ついに本当の母と弟に再会したレミ。ミリガン夫人は、レミはもちろんマチヤまでもレミの兄弟として温かく迎え入れてくれる。だが、2人は何不自由ない暮らしにどこか物足りないものを感じ始めていた。